Joni mitchell.割と近年のお姿だと思う.リズムに少しの狂いもなく,カッコいいですねー.襤褸纏ったような衣装もヒッピーJoniらしくて好きです.いったいこの変態ギターコードは何でしょうか?
Joni Mitchellは60年代から現在でも現役で活躍するシンガーソングライター.今となっては昔話のウッドストックフェスティバルにも出場しようとしていました.しようとしていた,というのは,会場に辿り着けないハプニングで出場できなかったから.忸怩たる思いがあったのか,後にWoodstockという曲を発表してHITします.饗宴を,ちょっと離れたところからシニカルな目線で語るような,彼女らしいアプローチだと思います.
日本での知名度はあまりないのかも知れません.ソングライターとしては,青春の光と影 や サークルゲーム というとっても有名な曲があり,よくスーパーのインストゥルメンタルなどでも耳にします.おそらくメロディは知ってても作者を知らない人が多いと思います.この人です.
40年以上におよぶキャリアの中で,彼女の音楽性は変遷してゆきます.ジェイムステイラーやニールヤングとの共作が多かったフォーク時代,パッとメセニーやジャコパストリアスとの競演で実現したジャズ,Fusion時代.ブライアンイーノやピーターゲイブリエルとの競演もあったRockの時代.
でもどんなアレンジでもそれは結局Joniの音楽になる,ギターコード一つ聴いただけで誰もが,Joniの音楽だと気付く,音楽性の変遷のなかで類まれなオリジナリティが証明されていました.
よく注目されるのはギタースタイルです.Joniのギターは,オープンチューニングを基本にした変則チューニングで,コードのフォームもカッティングの方法も既存のギターのルールに一切従っていない.独特の広がりのある響きとカッティングで,一瞬聴いただけでJoni のギターだ!とわかります.誰も真似しない,誰にも真似できないソングライティングとサウンドなんですよ.
何十年ものあいだ,いろんな畑のミュージシャンと競演して,いろんな風味の音楽を創造していながら,結局自分の音楽にしてしまう,そのお化けオリジナリティにいつも驚愕するし,本当の巨人だなと思います.
近年はオーケストラをバックにセルフカバー集を出し,キャリアの集大成をしてグラミー賞を受賞したほか,ハービーハンコックによるJoni Mitchellトリビュートアルバムも同じくグラミー賞を受賞しました.
私のお勧めは,フォーク時代ならBlue.うら若いJoni が血の出るような赤裸々な情感を溢れさせています.シンプルなバッキングバンドも秀逸です.
Fusion時代ならThe Hissing of Summer Lawns からDon Juan's Reckless Daughter までのいずれか.です.
才能溢れるJazzミュージシャンに囲まれて自由に,色っぽく大人の愛を語り歌います.
私にはこの人の20数枚の全アルバムが宝物です.
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